熱エネルギー工学研究室

― 燃焼・ガス化・伝熱および新エネルギーに関する基礎研究 ―

Member    研究概要      PHOTO     業績一覧         研究設備

 

photo_main_4

Key Words

「燃焼」 「伝熱」 「エネルギー」 「原動機」 「安全工学」

燃焼とは: 伝熱,流体,化学反応の複合体(反応性熱流体)

反応性熱流体力学の見地から燃焼・爆発現象を解明

本研究室における研究のキーワードは,「燃焼」,「エネルギー」,「伝熱」,「安全工学」です。そして人類の生活に欠かせないエネルギーを,如何に高効率,安全,クリーンに造り出すかを最終的な研究目的としています。

本研究室で最も注力しているテーマの燃焼現象は,流体力学,伝熱,熱力学,化学反応,移動速度論などを基礎とする複合現象であり,反応性熱流体力学と呼ばれることもあります。複合現象ゆえに解析も難しく,環境問題となっている場合もあり,PM2.5(2.5μm以下のParticle Matter)の生成メカニズムでさえ解明されてはおりません。この複雑な現象を基礎実験,理論,モデル化,数値計算によってアプローチしていきます。

水素を燃料とするロケットの安全性評価や,水素社会構築の為の安全性評価などの国家プロジェクトに長年にわたり係わって来ました。その中で,高圧水素の噴出時の一連の現象(噴出,噴流形成,拡散,着火,保炎,爆発,火炎・圧力伝播)のそれぞれに対して,実験および数値解析を継続して行っています。

また,再生可能エネルギーとして注目されるバイオマス(草木)の高効率エネルギー変換を目指しています。バイオマスは,単位重量当たりの発熱量が代表的な固体燃料である石炭の1/2程度と低いため,ガス化,熱水分解,炭化などの手法でエネルギー密度を増加させる研究が鋭意実施されています。本研究室では,ガス化による水素製造,炭化条件と炭化燃料の反応性の関係解明などの研究を行っています。

工作機械や宇宙機器の移動部位における位置決め精度は,近年サブμm以下へと要求が高まっていますが,例えば転動体の接触部位や組み立てた部材間に接触熱抵抗があれば,温度の不連続性が起因となり不測の膨張が起こり,機械精度に大きな影響を及ぼします。本研究室では,接触面の微細形状や曲率と接触熱抵抗の関係について調査しています。

以上のように本研究室で取り組んでいる燃焼,エネルギー,伝熱は,航空宇宙,エネルギー/廃棄物関連,エンジン,冷熱機器などの産業界で必須となる学問であり,社会の要求を見据えながら基礎現象を追求する姿勢で研究を行っています。

 

連絡先

468-8511 愛知県名古屋市天白区久方2-12-1

豊田工業大学 先端工学基礎学科 熱エネルギー工学研究室 武野計二

TEL 052-809-1771

Mail takeno(at)toyota-ti.ac.jp (atを@に変更)

 

名古屋市営地下鉄桜通線「相生山駅」から徒歩約1015分(南門)

南棟 S3-19(武野 居室)