豊田工大Release
NEDO「エネルギー・環境分野における革新的技術の国際共同研究開発事業」に採択
2024.02.20
豊田工業大学、愛知工業大学、産業技術総合研究所、名古屋大学、早稲田大学が連携して、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「エネルギー・環境分野における革新的技術の国際共同研究開発事業」(研究代表者:本学 半田太郎教授)に採択されました。
- テーマ:航空機の高効率・高性能化を目指した気流制御デバイスの国際共同研究開発
- 研究代表:半田太郎教授(豊田工業大学 大学院工学研究科 流体工学研究室)
- 研究期間:2023年度※から2026年度(予定)
※2023年6月に採択され、11月末に委託事業契約を締結し、開始
<キーワード>
- 「これまでにない高性能なデバイスの開発」「「2050年カーボンニュートラル」への貢献」「次世代航空機への実装」「航空機産業の発展に貢献」「航空機の抵抗低減・軽量化・低騒音」
<見込まれる成果>
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社会的インパクト
...渦発生器を本デバイスに置き換え → 1~2%の空力抵抗低減
...気流制御による高揚力装置の軽量化 → 1%の航空機重量低減
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想定されるCO2削減効果・・・ 800〜1,200万ton-CO2/年
- 想定される経済効果・・・ 4,200〜6,400億円/年
事業の背景
低炭素社会・持続可能社会の実現に向けた取り組みが世界的に進められています。この中で、数百m/s域の圧縮性高速流れ(マッハ0.3以上の流れ)が現れる航空機において空力抵抗の低減と高揚力装置の軽量化による大幅な高効率・高性能化および低騒音化が急務となっています。
事業の目的
本事業では、豊田工業大学が独自に開発した能動制御デバイスである高周波フラッピング噴流発生デバイス(動作周波数:数十kHz)(以下、「本デバイス」とする)を用いて電動航空機・水素航空機の高効率化・低騒音化に繋がる空力制御技術の確立を目指します。航空機の燃費向上および騒音低減に繋げることで、政府が掲げる「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の(10)「航空機産業」の発展に貢献します。
研究開発の内容
低炭素社会・持続可能社会の実現に向けた取り組みが世界的に進められています。この中で、数百m/s域の圧縮性高速流れ(マッハ0.3以上の流れ)が現れる航空機において空力抵抗の低減と高揚力装置の軽量化による大幅な高効率・高性能化および低騒音化が急務となっています。
本事業では、騒音の原因となるキャビティ流れと機体表面や翼面上の剥離流れを最先端デバイスを用いて制御し、制御下の流れを先端光学気流計測法により明らかにします。その上で最先端の最適化手法用いることで高効率・高性能な高速気流制御手法を確立します。本デバイスの性能を評価するために、本事業では、ドイツ航空宇宙センター(DLR)との共同研究により同センターの実機気流を再現できる風洞を用いた実験を行うことで本デバイスの次世代航空機への実装をめざします。
<イメージ(各大学の役割)>
国際共同研究の意義
ドイツ航空宇宙センター(DLR)との共同研究により同センターのユニークな設備である実機レイノルズ数風洞(低温ルードビークチューブ風洞)を用いて,国内の研究グループで開発・最適化した提案デバイスの制御手法の実証試験を実施する。
<関連するサイト>
NEDO https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100173.html
採択内容 https://www.nedo.go.jp/content/100970110.pdf
研究体制等
本研究は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「エネルギー・環境分野における革新的技術の国際共同研究開発事業」の委託を受けて、各大学と連携して実施されます。本研究開発を通して「2050年カーボンニュートラル」に貢献できる技術開発をめざします。