豊田工大Release
【学生受賞】修士課程2年 金児一矢さんが「第20回言語処理若手シンポジウム」においてスポンサー賞を受賞
2025.12.11

「第20回言語処理若手シンポジウム(YANS2025)」においてFRAIM株式会社賞を受賞
- 受賞者
豊田工業大学 大学院工学研究科 修士課程 先端工学専攻 2年 金児一矢さん(知識データ工学研究室)
- 学会名
第20回言語処理若手シンポジウム(YANS2025)
- 受賞名
FRAIM株式会社賞
- 発表タイトル
拡散モデルを用いた階層構造の段階的抽出
- 受賞日
2025年9月19日
賞の概要
シンポジウムで優秀な研究発表に対して第一著者に授与される。スポンサー賞は産学交流の一環として各スポンサー独自の視点から選出される[1]。
[1]YANS2025,https://yans.anlp.jp/entry/yans2025report (参照日: 2025年11月20日)

研究概要
自然言語で書かれた文章には、さまざまな情報が階層的な構造を持つことがあります。例えば、ニュース記事や論文では、ある出来事が別の出来事の原因となるといった因果関係が存在します。本研究は、このような階層構造を持つイベント情報を文章から自動で抽出する技術の開発に取り組んでいます。
従来研究では階層的な構造を持たないイベントを対象とすることが主流でしたが、本研究では階層的な構造に対応するための二つの工夫点を取り入れた新しいアプローチを提案しています。一つ目は、用語間の対応を表す表からイベントを抽出し、抽出したイベントの追加により表を拡張していくことで、下位の階層から上位の階層へと順に情報を抽出する点です。二つ目は、画像生成などで成功を収めている拡散モデルを用いて、徐々に全体の構造を精錬する点です。このアプローチにより、複雑な階層構造を持つイベント情報の効率的かつ高性能な抽出を目指しています。

受賞コメント
この度はスポンサー賞に選出いただき、大変光栄に思います。
本研究は指導教員の先生の的確なご指導と、研究室のメンバーとの日々の議論を通じて進めることができました。研究の方向性に悩んだ際には貴重なアドバイスをいただき、実験や分析の段階では多くのサポートをいただきました。この受賞は、先生と研究室メンバーの皆様のご支援があってこそのものです。心より感謝申し上げます。
今回の受賞を励みに、今後も研究に精進してまいります。
