豊田工大Release
【学生受賞】Google DeepMind主催の国際AIコンペ「The Gemma 4 Good Hackathon」にて学生チームが最優秀賞を受賞
2026.10.21

GoogleDeepMindが主催する国際AIコンペ「The Gemma 4 Good Hackathon」にて『First Prize』を受賞
- 受賞チーム

大会・賞の概要
大会名:The Gemma 4 Good Hackathon
Google DeepMindが主催し、世界最大規模のAI・データ分析プラットフォーム「Kaggle(カグル)」上で開催された国際的なAIハッカソン(※1)形式のコンペティションです。
Google DeepMindが開発したオープンAIモデル「Gemma 4」を活用した、医療・福祉・教育・環境などの社会課題の解決(For Good)に貢献するAIシステムの構築を目指して開催されました。応募者は、Gemma 4を組み込んだAIシステムやアプリケーションを開発し、公開コードリポジトリ、動作デモ、プロジェクトの解説文書(Kaggle Writeup)、プレゼンテーション動画などを提出します。審査においては、「社会課題に対するインパクトとビジョン」「技術的な深さ・実装力」に加え、3分以内の動画による「プレゼンテーションやストーリーテリング」も評価対象となります。
大会では、社会課題の分野別に評価する「Impact Track」や、特定の技術活用を対象とした「Special Technology Track」など、複数の表彰部門が設けられており、なかでも本大会最高位の「Main Track」では、技術的完成度や実装力などを総合的に評価し、最も優れたプロジェクトに「First Prize」が授与されます。
受賞名
Main Track - First Prize (メイン部門 最優秀賞)
プロジェクト名
GEM-4: Gemma Embodied 4 Physical Assistance
受賞日
2026年8月22日
開発プロジェクト概要
Gemma 4を基盤とし、「もう一本の腕」として働く装着型ロボットアシスタントを開発しました。カメラ映像と音声指示をもとに、AIがロボットアームの動きを生成し、装着者の意図に応じて目的物に手を伸ばし、「つかむ」「引き寄せる」といった動作を実現します。これにより、視覚や上肢に障がいのある方の日常生活を支援することを目的としています。
技術面では、AIモデルの開発とあわせて、学習データを効率よく生成する仕組みづくりにも取り組みました。人が実際に作業している映像を、大規模なGemma 4モデルを用いて、作業の区切りごとに自動で分類・ラベル付けを行います。そうして得られたデータを基に、ロボット上で動作する軽量なGemma 4モデルを再学習させます。
このように、データの収集・ラベル付け・学習・動作検証・再学習までの一連のプロセスをサイクルとして回すことで、ロボットが継続的に学習し、動作性能を向上させていくための基盤を整えました。審査では、この循環型のデータ生成の仕組みと、AIによる推論を身体動作の支援へとつなげた点が高く評価されました。
■ デモンストレーション動画<Youtube>
英語:https://www.youtube.com/watch?v=OhaIA3bYwmg
字幕付き:https://www.youtube.com/watch?v=l2Ovk8_RXbk
3分間のデモ動画では、視覚や上肢に障がいのある方の日常の場面を通して、GEM-4がどのように身体的な支援を行うかを紹介しています。
- 利用者が装着したロボットアームが、声による指示に応じて実際に動作する場面(0:00〜1:53)
- 手首と胸部のカメラや身に着けた小型コンピュータなど、システムの構成を紹介(1:56〜2:11)
- 人の作業映像やロボットへの直接の教示から学習データを作り、使うほどに支援が上達していく開発の仕組みを実際の画面とともに紹介(2:17〜2:58)
■プロジェクト解説ページ(kaggle):
https://www.kaggle.com/competitions/gemma-4-good-hackathon/writeups/new-writeup-1778618527713
■プロジェクトリポジトリ(GitHub):
https://github.com/takaki-maeda-99/GEM-4
■Google公式ブログ結果発表ページ:
https://blog.google/innovation-and-ai/technology/developers-tools/winning-entries-gemma-4-good-challenge/
受賞者コメント
このたび、「Main Track - First Prize」という大変栄誉ある賞をいただき、チーム一同大変うれしく思います。
異なる研究分野に属するメンバーがそれぞれの知識や技術を持ち寄り、「AIを実際の身体的な支援につなげる」という目標に向けて、試行錯誤を重ねながら開発を進めてきました。特に、AIモデルの開発だけでなく、ロボットを実際に動かし、データの収集から学習、評価までを一つのシステムとして形にできたことは、私たちにとって非常に貴重な経験となりました。
今回の受賞を励みに、これからもAIやロボティクスの技術を通じて、実社会の課題解決につながる研究・開発に取り組んでいきたいと思います。
※1 Hackathon(ハッカソン):「ハック(開発・技術)」と「マラソン」を組み合わせた造語。エンジニアやデザイナーなどがチームを組み、限られた期間内で集中して新しいアプリやAIシステムなどを試作し、その技術力やアイデアを競うイベント。
