大学からのお知らせ
全ての学年の皆さんをキャンパスにお迎えするにあたっての学長メッセージ(2020.10.22)
2020.10.22
豊田工業大学では、本年度当初は、新型コロナウィルス感染症拡大への対応として、学生の皆さんにはキャンパスへの出校を控えて頂きました。その後は、本感染症の状況を勘案しつつ、高学年の皆さんから順次キャンパスに戻ってきて頂いています。まず6月からは、研究活動が中心となる博士課程の皆さん、つづいて修士課程2年の皆さんをお迎えし、8月中旬には修士課程1年ならびに学部4年の皆さんをお迎えしました。そして、後期からは、大学院の一部科目において、対面授業も再開しています。
本感染症の第2波も依然として終息したと言える状況にはありませんが、本学が所在する愛知県名古屋市ではある程度の落ち着きを取り戻しており、所謂、新しい生活様式は、社会全体としても本学キャンパスとしても、定着してきていると考えられます。以上のような状況を勘案して、本学では、全ての学年の皆さんをキャンパスにお迎えできると判断するに至りました。
そこで、11月2日(月)から始まる週より、1年生から3年生の皆さんにも段階的に出校して頂けるよう、具体的な準備を進めております。ただし、多くの皆さんがキャンパスに集まることになりますので、感染症への対策はこれまで以上にしっかりと施す必要があります。そのため、キャンパス内の施設は、一定の制限やルールの下での利用になりますので、ご協力をお願い致します。また、出校見合わせ解除後も、当初は、学年毎に出校曜日を設定させて頂きますのでご注意ください。キャンパス内での新型コロナウィルス感染症への対策に皆さんが馴染んでこられるのを確認しつつ、この出校日制限は緩和してゆく計画です。出校に関する詳細については、事務局からの連絡にてご確認頂きたいと思います。
学生の皆さんには、郷里のご自宅からオンライン受講されている方々も多くおられます。また、新型コロナウィルス感染症の状況は今後も変動を繰り返すものと考えられ、再度、出校を見合わせて頂くこともあり得ます。そこで、今学期は、引き続きオンラインでの授業配信を続けることが必須であると考えます。したがって、対面授業を実施するとしても、オンライン配信と両立できる形態を取る必要があります。しかし、今学期は、その点から十分な形態で授業を実施することは技術的に難しく、授業形態はこれまでのオンライン形式を基本とします。それでも、教室でその授業を受けることもできるよう検討しています。また、図書館やラーニングコモンズ、iPlazaといったキャンパス内の諸施設を利用して頂けます。キャンパス内で教職員や学生の皆さんと直接コミュニケーションを取って頂くことも可能となります。
今学期はオンラインでの授業形態を維持し続けますので、遠方にお住まいの方々等で引き続きご自宅からZoom授業を受講することを希望される場合は、それでも問題はありません。久方寮は、感染症対策を十分に施す観点から、現在も、1年生の全寮制は休止しております。当初設定した8人での寮ユニットの活動は継続していますが、これは基本的にオンラインでの実施ですから、今後もZoomで参加頂くことが可能です。学生の皆さんが出校されますと、寮ユニットの一部の活動をキャンパス内で対面にて行う可能性も出てきますが、その場合でもオンラインでの参加が可能な形態を取りますので、心配は要りません。
このように、今学期は講義ならびに種々の活動に関してのオンライン参加が可能ですので、毎日の出校が必要とはなりません。したがって、少々遠方でもご自宅から通学可能な学生の皆さんには、自宅通学をお願い致します。
久方寮に関しては、各部屋の構造や配置等を考えますと、感染症対策をキャンパス内より厳格に施す必要がありますので、止むを得ない事情のある方々のみに入寮をお認めし、来年度も全寮制は実施しないことを決定してきました。今回の出校見合わせの解除にあたっても、入寮者の数は大幅に制限せざるを得ないと判断し、入寮予定であった学生の皆さんには、上記の講義形態や入寮条件を提示した上で、ご相談させて頂きました。その結果、これまでも在寮している学部4年生までの50名強に、今回、1年生を主とする20数名を加えて、全体として約80名の皆さんにのみ入寮をお認めすることになりました。入寮後は、個室以外でのマスク着用は勿論のこと、コモンルームや学習室などの共有スペースの利用禁止、キッチンは交替で1人での利用等、様々なルールが課されていて、それらをしっかりと履行して頂くことになっています。
また、今回の出校見合わせの解除にあたり、アパートを借りて下宿生活を始めることをお考えの皆さんには、学生部から関連情報を提供いたしますので、お問い合わせください。
本学としては、授業においても研究においても、学生の皆さんと直接お会いして言葉を交わしながら進めることが大切であると、強く認識しております。来年度には、全面的に対面形式での授業を実施したいと考えています。既に、オンライン形式と両立できる新たな授業形態についても検討していて、近いうちにそれも実施してゆく予定です。また、今学期中にも、一部の実験・実習課題については、対面形式で体験して頂くことを試行してみたいと思っています。
新型コロナウィルス感染症の拡大防止への対策としては、皆さん一人ひとりの自覚と責任ある行動が極めて重要です。これまでも、本学の全構成員の皆さんには、各自での体調管理、毎日の検温、マスク着用、手洗い・うがい・アルコール手指消毒等の励行をお願いしてきました。3つの密を回避することも重要ですので、キャンパス内でも、食堂、図書館、講義室等の利用に制限を設けております。これらにつきましても担当事務局より改めてご連絡致しますので、確実な対応をお願い致します。体調に不安がある場合には、出校は控えてください。
既にキャンパス内で活動している4年生以上の学年の皆さんと教職員とで、豊田工業大学における新しい生活様式の構築と定着を進めてきました。今回、新たにキャンパスにこられる1年生から3年生の皆さんにも、この新たな生活様式をしっかりと守って頂くようにお願い致します。
今後も、本感染症の状況の変化によっては、本学の計画に変更が生じる可能性があります。その場合には、ホームページやメールでご案内致しますので、それらを注視して頂くようにお願い致します。
以上のように、全ての学年の皆さんを久方キャンパスにお迎えできるようになります。しかし、それでもまだ、学生の皆さんには平常時とは異なる不自由な状況が続きます。そんな中でも、豊田工業大学では、学生の皆さんと教職員の全員が一丸となって、感染症への対策を講じつつ、大学の本務である「学修」と「研究」の活動をしっかりと展開してゆきたいと考えます。皆さん全員のご協力を宜しくお願い致します。引き続き頑張りましょう。
豊田工業大学 学長 保 立 和 夫