豊田工業大学

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サスティナブル機械システム研究センター

サスティナブル機械システム研究センター

センターの概要

平成20年度:事業発足
センター長:東 正毅  副センター長:佐々木 実
 

研究の目的と社会的ニーズ

地球環境保全に対する全世界的取り組み、特に温暖化抑制のための「炭酸ガス排出量削減」を達成するために、種々のアプローチが行われている。この中で、機械システムを小型・軽量化することは、機械システムの「高効率化」、「省エネルギー化」を同時に達成するため効果が大きい。本事業の目的は、新しい機械システムに対応した設計システムを構築し、駆動装置やデバイスの開発および機械の製造プロセスと評価システムの研究を通して、高効率、省エネ・省資源を達成することができるサステイナブル(持続的)小型・軽量機械システムのための基盤技術を開拓することである。本事業で得られる成果は、自動車部品などの機械製品に限らず、広く産業界全般における生産機械をターゲットとして展開・発展させることが可能である。このように、産業界と連携してサステイナブル機械システム実現のための基盤技術の確立と実用化を推進でき、地球環境保全に貢献できることに意義がある。

 

 <構想概略図>



プロジェクト内容

本研究センターでは、相互に関連する下記①~④の研究分野を結集する一つのプロジェクトで研究開発を進める。プロジェクトの中心となる設計では、LCA (Life Cycle Assessment) ソフトによる評価に基づき、最適設計を用いてサステイナブル機械を実現する概念設計CAD(図1)開発と、コンプライアントメカニズム(図2)の実用化を行う。

図1概念設計CAD

 図1 概念設計CAD


図2 コンプライアントメカニズム

 

アザラシ機構

図3 アザラシ機構

 

①駆動・制御: 小型・軽量アクチュエータ(図3)と,その制御技術を開発し,小型・省エネルギー型加工機を開発する。
②MEMSデバイス: MEMS技術の研究により,センサー開発と,ヘルスモニタリングセンサー(図4)への応用を行う。
③材料プロセス: ソノ凝固等を用いた軽量金属材料の耐摩耗性とリサイクル性の向上および,先進接合技術を用いた軽量金属材料の加工性向上により,製品形状付与技術を確立する(図5)。
④強度評価: 超長期間使用時の安心・安全保証方法の確立,ヘルスモニタリングセンサーの性能評価および,各種金属
材料の水素ぜい化特性評価を行う(図6)。

 

 図4MEMSヘルスモニタリングセンサー

図4 MEMSヘルスモニタリングセンサー

図5 ソノ凝固による金属組織

 

図6 アルミダイキャスト材の疲労特性

 


参加研究室

機械システム分野(設計工学)研究室

機械創成研究室

マイクロメカトロニクス研究室

材料プロセス研究室

固体力学研究室

電磁システム研究室

他、学外

 

 

 

研究年次計画

主要研究装置

 

・ショットキーエミッション型低真空高分解能走査型電子顕微鏡
・結晶方位解析システム
・Deep Reactive Ion Etching装置
・ビルドアップ型多機能X線回折装置
・非接触3次元表面形状・粗さ測定機
・光干渉式自動膜厚測定装置
・動電型超高サイクル疲労試験装置
・16bitデジタルマイクロスコープ