固体力学
CAE,Optimum design,CFRP,Damage analysis,Structural analysis,Shell structure
比強度・比剛性の"矛盾"を計算力学により克服する
マルチマテリアル構造体の力学的逆問題とその構設計への応用に関する研究
同一材料を使用した従来型の軽量化は限界に近いとされ、材料を適所に配置するマルチマテリアル構造が注目されている。本研究では複数の材料からなる構造体の全体形状とトポロジー,及び材料境界を同時に最適化する設計手法の開発を行っています。この超大規模最適設計問題を効率的に,簡便に解くための分布系の最適化手法を構築し,実際の構造へ適用しています.図は2種材料からなる多層薄板構造体(左)と骨組構造体(右)の形状&トポロジーの同時最適化の計算例です。
マルチマテリアル構造体の形状&トポロジーの同時最適化の計算例(左:T型シェル構造,右:テーブル型骨組構造体)
複合材料のマルチスケール最適設計に関する研究
3Dプリンターの発展に伴い,複雑なミクロ構造を有する構造体の製造が可能になってきています.本研究ではマクロ構造内に分布させた多孔質なセル構造,異種材料からなるヘテロ構造のようなミクロ構造の形状・形態をマクロ構造の形状・形態と同時に最適化することにより,これまでにない力学特性と軽量化を同時に達成するためのマルチスケール構造最適化手法の開発を行っています.種々のミクロ構造を取り上げ,均質化法を用いてマクロ構造と接続しながら,剛性問題の他,振動,座屈,強度問題,熱伝導問題等への適用を進めています.
マクロ構造中に分布するミクロ構造の形状最適化計算例
離散的物質点モデルによる材料強度シミュレーション
高強度で信頼性の高い材料を開発することは安全な社会を建設する上できわめて重要です.本研究では,原子シミュレーションや粒子法などの様々な離散的物質点モデルを用いて破壊や塑性などの複雑な材料応答を表現する,高度な材料強度シミュレーションを開発しています.ナノレベルの材料力学場を明らかにできる原子応力計算法,き裂の進展や衝撃などの複雑な破壊様式を表現できるペリダイナミクス法など,ユニークな手法を通じて材料研究に新たな視座を提供することを目指しています.機械学習などの近年の情報技術を通じたシミュレーション手法の高度化にも取り組んでいます.
機械学習ポテンシャルによる原子スケールのき裂進展シミュレーション
スマート研究センター活動報告
- 2022年度スマートビークル研究センターシンポジウム概要
- 2022年度シンポジウムでの活動報告「移動体の軽量設計を目的とする多孔質構造体 のマルチスケール形状最適化に関する研究」
- 2022年度スマート情報技術研究センターシンポジウム概要
- 2022年度シンポジウムでの活動報告「Atomic simulation based on machine learning techniques: application to material strength problems」